コロナのお家籠りとユーロビジョン
3月15日に外出禁止令が出てから3週間が経とうとしています。わが家の前には建物がなく遠くに水平線が垣間見えます。解放感はあるのだけれど、これほど人の動きがなくなると、遠くを走る空っぽのバスを見て、まだ人類は滅びていないことの証に見えてほっとします。隣近所の音もなく、たまに聞こえる階上の住人のエクササイズマシンの規則的な響音や、階下の夫婦喧嘩で心が落ち着くという、普段では考えられない日々となりました。コロナが始まる前、心の中を走るザワザワ感が静かに登り詰めていたと思います。バルセロナに集まる異常なほどのツーリストの数、次々に開店する高級レストラン、古いピソは他国に買い取られホテルとなり、サッカー選手の莫大な収入に驚愕する一方、私達は食事をしながら、見捨てられたシリア難民やウィグルのニュースを見て涙し、このままじゃ何かが起こる…と。ウィルス自体、自然発生したのか、だれかの思惑で作り出された細菌兵器のテロなのか、謎は深過ぎてニュースや情報は錯そうし、私たちは振り回されて右往左往するしかありません。気が付いたらほぼ世界中外出禁止という、夢を見ているような事態。全てが終息した時の経済がどうなっているのかは考えるだけでも恐ろしいのですが、自然への畏怖と敬意の気持ちを失っていた私たちが、少なくとも自然への回帰に向かって歩き出すのは確かなような気がします。それにしてもお家籠りが3週間も続くと、少し